ラーメン屋の頑固親父が店をたたむ前に考えるべきこと

新潟飲食店居抜き

PRESIDENTの2020.7.31号の取材を受け掲載されましたのでご紹介致します。

撤退時こそ前を向け! 

「飲食店をたたむ」。

後ろ向きなイメージのある言葉です。

しかしながら、お店をたたんでも人生は続きます。

だからこそ、撤退時こそ最大限できることをやり、次の挑戦に繋げなければなりません。

 私は仙台・新潟を中心に開店・閉業のコンサルタントをしていますが、撤退の理由として最も多いのは経営不振によるもので、人材不足が経営不振のトリガーとなるケースも多くあります。

撤退時には「なるべく早くお店をたたみたい」と思うものです。

しかし、店舗をレンタルしていた場合→テナントを借りていた場合は基本的に、原状回復義務があり、撤退時にテーブル・椅子などの家具や厨房機器、カウンターなどの内装造作物をすべて撤去し、躯体だけの(*壁・床も造作した場合ははぎます)“スケルトン状態”と呼ばれるまっさらな状態で物件を不動産会社に引き渡さなければなりません。

当然ながら、この撤去工事には多額の費用がかかりますし、撤退を急げばそれだけ高い代償を支払う必要があります。

スケルトン状態にするためには、一般的なサイズの飲食店でおよそ100万円の資金がかかりますので、費用の掛からない撤退方法として「引継ぎを希望する方にお店を売却する=居抜き」で引き渡すという方法が得策だといえます。

居抜きのメリットは、「お店まるごと」そのまま引き渡すため、撤去工事の費用がかからないほか、多くの場合では次の利用者から譲渡代金を受け取ることができること。撤退時には少しでも費用を抑えたいものですから、お店を無料でたためるうえ、お金までもらえる居抜きはいいことずくめ。

次の利用者も「なるべく資金を抑えて開業したい」と思っていますから、まさにウィンウィンの関係だといえるでしょう。

ですが、撤退時に閑古鳥が鳴いていたお店では、次のオーナーも食指は動きづらいのは当然です。

そのため、お店に体力と活気が残っているうちに物件を売りに出し、次に店舗を使う人に向けたアピールをすることが重要です。

また、実際にお客さんが入っている、機械類が動いているお店を見せることは、次の利用者が運用をイメージしやすくなりますから、商談成立にもつながりやすくなります。

もっとも居抜きが決まりやすい業種は、ラーメン屋です。

ラーメン屋は1日数百杯売るような本格的なお店は、厨房やガス、排水設備などをラーメン屋用に特注にしないといけないため、基礎工事費が高くなりがちなため、少しでも費用を抑えるために居抜きでの開業を決める人が多いのです。

また、フランチャイズやコンサルティング業務を行う会社も多いため、開業希望者が多いことも追い風だといえます。

逆に、お弁当やケーキ屋など、テイクアウト中心の店舗は、コロナウイルス流行前は開業希望者が少なく、なかなか買い手がつかない状況でした。

つまり、トレンドに乗ったお店は撤退時のダメージを少なくできる可能性が高いといえます。

特に脱サラ組は、飲食店を開業するとき「おいしい料理を出せば成功する」と考えがちです。

しかし、独立するということは厨房・ホールができてあたりまえで、大切なのは経営者としての視点を持つ必要があります。

適正な人件費=人数で営業しなければサービスの質が落ちてしまったり、頑張りすぎて自分が身体を壊してしまえば、経営は立ち行かなくなります。

飲食業界は誰でも開業できる参入障壁が低い業界ですが、残念ながら「成功者として生き残る」ということは、誰でもできる時代ではなくなりました。だからこそ、撤退時のことも最大限考慮して店舗運営を考えていく必要があるのではないでしょうか?

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